眼瞼下垂と一言にいっても、先天性・後天性、そして後天性の中にもいくつかの種類があり、人によってさまざまです。それにより、手術方法も変えて行なわなければ治すことができません。では、どのような手術方法があるのか、詳しく見ていきましょう。
目のむくみ、眼瞼下垂の代表的治療法を「眼瞼挙筋前転術」といいます。
これから、その種類についてご説明いたします。
【経皮法と経結膜法】
眼瞼挙筋前転術には、皮膚側から切る「経皮法」と結膜側から切る「経結膜法」の2種類があります。
眼瞼挙筋(まぶたを上げ下げをする筋肉)は、結膜側に接しているので、経結膜法だと経皮法よりも、眼瞼挙筋を見つけやすいです。しかし、経皮法が見つけにくいということではなく、局所解剖をよく理解している熟練の医師が行なえば問題はありません。また、経結膜法はまぶたを裏返して行なう手術になり、経皮法に比べると眼瞼挙筋の扱いが少し難しくなりますが、術後の腫れは格段に少なくなるため、お忙しい方などにお勧めです。このように、どちらの方法にもメリットとデメリットがありますが、患者さまの二重まぶたの幅も考慮しながら、合っている方を選び治療いたします。
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【眼瞼挙筋前転術について】
眼瞼挙筋前転術は、眼瞼挙筋(まぶたを上げ下げをする筋肉)をむき出しにし、切り取り短くしてから、再び瞼板(まぶたの内側の板のような組織)に縫い合わせる治療法です。眼瞼挙筋をむき出しにする時は、普通の場合は17~18mmしか出すことができません。しかし、Whitnall靭帯(挙筋を吊り下げている靭帯)の両端を切り取った場合は、27~28mmまで大きく出すことができます。眼瞼下垂の中でも、眼瞼挙筋機能(上下に視線を向けた時にできる差)がほとんどないと診断された方は、Whitnall靭帯の両端を切り取る方法を使い、眼瞼挙筋を27~28mmほど出して切り取る必要があります。
「眼瞼挙筋前転術」は大きく3つの種類に分けられます。
1.眼瞼挙筋前転術(狭い意味)
2.Whitnall靭帯吊り上げ術
3.眼瞼挙筋腱膜修復
この3種類の中でも、「1.眼瞼挙筋前転術」にはさらに狭い意味があり、眼瞼挙筋前転術と眼瞼挙筋タッキングの2種類があります。
前者は、眼瞼挙筋をむき出しにし、切除短縮して瞼板に縫い合わせる方法です。後者は、眼瞼挙筋の裏面は引き離さず、折りたたんだ筋肉の表面と瞼板とを縫い合わせて短縮する方法です。したがって、眼瞼挙筋タッキングでは、眼瞼挙筋を切り取らないことになります。
ここでは、眼瞼挙筋前転術の3種類の特長を詳しくご説明いたします。
それぞれにメリットがございますので、どうぞご覧ください。
1.眼瞼挙筋前転術(狭い意味)
眼瞼挙筋前転術は、すべての種類の眼瞼下垂に適応できますが、患者さまのまぶたの下がり方の度合いによって切り取る量が決まっております。この方法は、一般的には眼瞼挙筋機能(上下に視線を向けた時にできる差)がある方に対する術式です。
2.Whitnall靭帯吊り上げ術
Whitnall靭帯(挙筋を吊り下げている靭帯)とは、またの名を上横走靭帯ともいいます。Whitnall靭帯を切り取らず、眼瞼挙筋を含めて瞼板にそのまま縫い合わせる方法です。眼瞼挙筋切除術と手術方法は同じですが、Whitnall靭帯を利用して吊り下げ効果を出しています。眼瞼挙筋作用(まぶたの上げ下げを行なう筋肉の力)がほとんどない、先天性(生まれつき)眼瞼下垂の方が対象の術式です。
3.眼瞼挙筋腱膜修復術(aponeurotic surgery)
眼瞼挙筋腱膜修復術は、老人性眼瞼下垂などに対して行なう術式です。眼瞼挙筋(まぶたを上げ下げをする筋肉)を前に引き出して縮めるというよりは、眼瞼挙筋腱膜(眼瞼挙筋と瞼板をつなげているすじ)を修復して、まぶたが挙がるようにするという術式です。
皮膚を切ると、その後の傷跡や腫れが心配という方が多いと思います。
そうお思いの方にお勧めの経結膜法をご紹介いたします。
【経結膜法とは】
外側の皮膚からではなく、内側の結膜から切開する経結膜法は、手術後の腫れが少なく、皮膚側に傷が一切残らないという大きなメリットを持っています。また、手術中に座っていただき、眼の開き具合を鏡で確認しながら調節していくなど、いろいろな利点があります。腫れがほとんどない手術ですので、お仕事がお忙しく休みが取れない方にも向いており、術後すぐに人前に出ることができます。短時間で魅力的な大きな瞳を手に入れることができるのです。
ですが、この手術はとても高度な技術が必要になるため、国内でも専門的に行なっている美容外科クリニックは数少ないです。しかし、当院は年間手術件数が日本有数のクリニックになり、経験豊富な医師たちも揃っておりますので、安心してご相談ください。
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支持糸をかけて上眼瞼を反転します |
瞼板上縁の結膜を約1.5cm切開します |
クランプ鉗子で挙筋を固定し把持します |
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瞼板上縁から挙筋を切離します |
挙筋を頭側に剥離していきます |
10~15mm頭側で挙筋と瞼板を縫合し仮固定します |
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この状態で患者さまには坐っていただき、眼の開き具合を確認していただきます |
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目の開き具合に納得されたら余剰筋肉を切除します |
通常5ヶ所を吸収糸で縫合固定します |
結膜を縫合し、手術を終了します |